自宅の窓を新しくするなら「先進的窓リノベ2024事業」を使おう！対象工事や補助金額をまとめて解説します！
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住宅の窓は、外気と室内の空気を隔てる大切な存在です。隙間があると風が入り込んで室内の温度がなかなか上がりませんし、逆に室内の熱が外に逃げて光熱費が必要以上にかかることもあります。そこで考えられる改善策が窓のリフォームですが、大きなお金を掛けたくないというのが多くの人の本音だと思います。
そこで利用を検討したいのが、「先進的窓リノベ2024事業」。窓をリフォームして以前より住みやすい環境を作る人を資金面からサポートする制度で、最大200万円の補助金が受け取れます。
本記事では「先進的窓リノベ2024事業」の概要や補助対象となる工事の種類、補助金額などについてまとめて解説します。自宅の窓のリフォームを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
先進的窓リノベ2024事業はどんな事業？対象者や期間などの概要を紹介
「先進的窓リノベ2024事業」は、窓のリフォームを通じて住宅の省エネ化を進め、光熱費の節約や健康かつ快適な住環境の実現、CO2排出量の削減を目指すことを目的に開始しました。窓のリフォームは改修する箇所の数に比例して費用も増す傾向にあるため、補助金を利用するとより広い範囲で窓を新しくできます。
自宅の窓をリフォームする際に便利な「先進的窓リノベ2024事業」の補助対象や対象期間は、以下の表の通りです。
| 予算 | 1,350億円 |
| 補助対象になる人 | 指定の方法で自宅の窓をリフォームする人 |
| 補助対象の住宅 | 人が住むために使用している住宅 ※不動産登記・固定資産の課税において、住宅以外の用途に分類されるものは対象外 ※不動産登記・固定資産の課税では「住宅」という分類でも、現在は店舗や施設等の別の用途で使用しているものも対象外 |
| 施工業者の条件 | 先進的窓リノベ2024事業に登録している「窓リノベ事業者」と契約し、工事を依頼する ※窓リノベ事業者以外と契約した場合、先進的窓リノベ2024事業は利用できません |
| 補助金の還元方法 | 下記のうちのいずれか 補助金額を契約金額に反映する形で充当する 現金で支払う |
| 対象期間 | 契約期間：工事に取り掛かる前 工事着手期間；2023年11月2日以降に工事に着手したもの 交付申請受付期間：2024年3月29日～2024年12月31日 |
補助金の交付申請受付期間は2024年12月31日までと設定されていますが、期限より早く予算の上限に達した場合は、その時点で受付は打ち切られます。窓をリフォームする際は「先進的窓リノベ2024事業」の予算が尽きてしまう前に、早めに行動に移すのが良いでしょう。現時点でどのくらい予算が使われているかは、先進的窓リノベ2024事業公式サイトのトップページから確認できます。
先進的窓リノベ2024事業の補助対象となる工事は6種類！それぞれの特徴を解説
一口に窓のリフォームと言っても、工事の仕方にはさまざまな種類があります。「先進的窓リノベ2024事業」の補助対象である工事は全部で6種類なので、それぞれの特徴を簡単に把握しておきましょう。
| 補助対象となる工事 | 特徴 |
|---|---|
| ガラスの交換 | 窓ガラスだけを取り外し、複層ガラス等に交換する。サッシはそのまま利用する。 |
| 内窓の設置 | 下記のうちのいずれか 既存窓の内側に新しく内窓を設置する 既にある内窓を取り外し、新しいものに交換する ※外窓の開口部からの距離は屋内側へ50cm以内に平行であること |
| 外窓の交換 （カバー工法） | 窓ガラスを取り外し、既にある窓枠の上から新しい窓枠を覆い被せるように取り付け、複層ガラス等に交換する。 |
| 外窓の交換 （はつり工法） | 窓ガラスと窓枠を取り外し、新しい窓枠を取り付けて複層ガラス等に交換する。 |
| ドアの交換 （カバー工法） | ドアの枠を残して取り除き、枠の上から新しい枠を取り付けてドアを交換する。 |
| ドアの交換 （はつり工法） | ドアを枠ごと取り外し、新しい枠を取り付けてドアを交換する。 |
「先進的窓リノベ2024事業」では「外窓」と「ドア」の定義も決められており、外窓は屋外からは施錠できないもの、ドアは屋外から施錠できるものを補助対象としています。一般的な外窓やドアであればほとんどが「先進的窓リノベ2024事業」の補助対象になりますが、もし何か特殊な加工を施したり、機能が付いていたりするときは、リフォームの相談の際に、リフォーム事業者に尋ねてみてください。
上限は200万円！先進的窓リノベ2024事業の補助金額を詳しく解説
「先進的窓リノベ2024事業」で受け取れる補助金の金額の上限は、1戸あたり200万円です。工事の種類によって補助金額が異なるので、下記の表にまとめてみました。
| 工事の種類 | 補助金額 |
|---|---|
| ガラスの交換 | 5,000～5万5,000円 |
| 内窓の設置 | 2万3,000～11万2,000円 |
| 外窓の交換 （カバー工法） | 4万3,000～26万6,000円 |
| 外窓の交換 （はつり工法） | 4万6,000～26万6,000円 |
| ドアの交換 （カバー工法） | 4万3,000～26万6,000円 |
| ドアの交換 （はつり工法） | 4万6,000～26万6,000円 |
「先進的窓リノベ2024事業」では、上限額の範囲内であれば対象となる工事をいくつ組み合わせて同時にリフォームしても構いません。例えばガラスの交換・内窓の設置・ドアの交換をするときも、上限額を超えなければすべての工事で補助金を受け取ることが可能です。気になる箇所がたくさんあるときは、まとめてリフォームするのも良いかもしれませんね。
ただし「先進的窓リノベ2024事業」で受け取れる補助金の金額は、住宅の種類、リフォームで使う窓やドアの性能・サイズによって細かく決められています。誤った金額でリフォームの予算計画を立てないよう、なるべく早いタイミングで工務店や施工業者の担当者と相談することをおすすめします。
手続きの順番には気を付けて！先進的窓リノベ2024事業で補助金の交付を申請する流れ
「先進的窓リノベ2024事業」を利用する手続きは、基本的にはリフォーム工事の契約を結んだ窓リノベ事業者の方で行います。ただし書類の作成に必要な情報の共有や文書の準備などを求められる場合もあるので、しっかりと全体の流れを把握しておきましょう。
「先進的窓リノベ2024事業」は書類を提出する機会が何度かあったり、申請の締め切りが設けられていたりするので、手続きの順番には気を付けることが大切です。「先進的窓リノベ2024事業」を利用する際の申請手順の例を、下記にまとめてみました。
- 窓リノベ事業者にリフォームしたい旨を相談する
- 窓リノベ事業者と契約を結ぶ
- リフォーム工事の開始（開始して良いのは2023年11月2日以降）
- 窓リノベ事業者に補助金の交付申請の予約をしてもらう（任意）
- リフォーム工事の完了
- 窓リノベ事業者に補助金の交付申請をしてもらう（締め切りは2024年12月31日）
- 交付決定の通知を受け取る
- 先進的窓リノベ2024事業の補助金を受け取る
リフォーム工事を始めるタイミングと、補助金の交付申請の締め切りには注意が必要です。特に補助金の交付申請は早い者勝ちであるため、リフォーム工事の開始と同時に少しずつ必要書類の準備を進めると良いでしょう。
交付申請の締め切りに近づくほど、「先進的窓リノベ2024事業」の予算がなくなる可能性が高まります。リフォーム工事の開始時点で予算がたくさん使われている場合は、窓リノベ事業者に交付申請の予約をしてもらい、枠を確保しておくのもひとつの手段です。担当者とよく話し合いながら、補助金を受け取れるスケジュールでリフォーム工事を進めてみてください。
出典：先進的窓リノベ2024事業｜交付申請等の要件について（交付申請の手引き）
必要書類一覧
「先進的窓リノベ2024事業」の補助金を申請する際は、最大9種類の書類を提出する必要があります。交付申請を予約するときと、交付申請するときで用意するものが少し異なるため、以下の表で確認しておきましょう。
| 必要書類 | |
|---|---|
| 交付申請の予約 | ・先進的窓リノベ2024事業 共同事業実施規約 ・工事請負契約書 ・工事に着工する前の写真 ・工事に着工したことが分かる写真 ・リフォームを依頼した人の本人確認書類 ・法人の実在確認ができる書類 （依頼したのが法人である場合のみ提出） ・既存住宅であることが確認できる書類 （補助金額が30万円以上になる場合のみ提出） |
| 交付申請 | ・先進的窓リノベ2024事業 共同事業実施規約 ・工事請負契約書 ・設置した窓やドアの性能証明書 ・工事に着工する前の写真 ・工事に着工した後の写真 ・リフォームを依頼した人の本人確認書類 ・法人の実在確認ができる書類 （依頼したのが法人である場合のみ提出） ・既存住宅であることが確認できる書類 （補助金額が30万円以上になる場合のみ提出） |
交付申請の予約を行った場合、交付申請の際は予約時に提出しなかった「設置した窓やドアの性能証明書」と「工事に着工した後の写真」の2種類のみを準備します。
書類の作成と「先進的窓リノベ2024事業」の運営への提出は窓リノベ事業者が担当しますが、リフォームを依頼した人も写真の撮影や本人確認書類の準備などで協力を求められるケースがあります窓リノベ事業者から声をかけられたときは、なるべく早く必要なものを用意しましょう。
出典：先進的窓リノベ2024事業｜交付申請等の要件について（交付申請の手引き）
先進的窓リノベ2024事業を利用する際のスケジュールの例
「先進的窓リノベ2024事業」では、リフォーム工事の開始は2023年11月2日以降、補助金の交付申請は2024年12月31日までと定めています。日程が細かく決められているので、リフォームのスケジュール調整には気を付けましょう。ここでは、2024年6月1日を起点とした「先進的窓リノベ2024事業」を利用する際のスケジュールの例を紹介します。
| 2024年6月1日 | 窓リノベ事業者にリフォームについて相談する |
| 2024年6月15日 | 窓リノベ事業者と契約する |
| 2024年6月16日～ | 具体的なリフォーム工事の内容の検討、現地調査 |
| 2024年9月1日 | リフォーム工事完了 |
| 2024年9月15日 | 先進的窓リノベ2024事業の交付申請を行う |
| 2024年11月1日 | 補助金の交付決定の通知を受け取る |
補助金を確実に受け取るため、交付申請の予約も行うスケジュールを考えてみました。交付申請の予約はあくまでも任意なので、「必要ないかな」「まだ予算の上限まで余裕がありそう」というときは予約しなくても構いません。窓リノベ事業者と相談し、予約した方が良い場合のみ申請してみてください。
出典：先進的窓リノベ2024事業｜交付申請等の要件について（交付申請の手引き）
先進的窓リノベ2024事業を利用する際は手数料が発生するケースも
「先進的窓リノベ2024事業」は、窓リノベ事業者が依頼主に手数料を請求することを特に禁止していません。そのため契約する窓リノベ事業者によっては、手数料が発生する可能性があります。リフォーム工事を依頼する会社を探すときは、工事費の金額や手数料の有無も確認したうえで契約するようにしましょう。
また法人が「先進的窓リノベ2024事業」を利用してリフォームする際は、法人の実在が確認できる書類として商業登記の現在事項全部証明書、履歴事項全部証明書、法人印の印鑑証明書のいずれかを提出する必要があります。法務局で書類を取得する際に、500円前後の手数料が発生する点も留意しておきましょう。
出典：先進的窓リノベ2024事業｜先進的窓リノベ2024事業 よくあるご質問 全体
出典：先進的窓リノベ2024事業｜交付申請等の要件について（交付申請の手引き）
先進的窓リノベ2024事業に対応している事業者と製品の調べ方は？
「先進的窓リノベ2024事業」に対応している対象製品は、公式サイトのトップページ下部にある「一般消費者の方へ」という欄から調べられます。「リフォーム対象製品の検索」をクリックし、ガラス・外窓・内窓・ドアのいずれかを選択したうえで検索します。製品番号とメーカー名のいずれかから調べられるので、使いやすい方を利用してみてください。
「住宅の所在地（都道府県）」を選択しただけだと「先進的窓リノベ2024事業」以外の補助金制度も同時に検索されてしまうため、「詳しい条件で絞り込む」を開いて制度を選んだり市区町村まで入力したりするのがおすすめです。
出典：先進的窓リノベ2024事業
出典：住宅省エネ2024キャンペーン｜補助金利用を相談できる事業者の検索
出典：先進的窓リノベ2024事業｜対象製品の検索
先進的窓リノベ2024事業で受け取った補助金には税金がかかるの？
リフォームを依頼した人が個人である場合、「先進的窓リノベ2024事業」の補助金は「一時所得」に該当するため、一定の金額を超えると確定申告をしたうえで納税する必要があります。
ただし「先進的窓リノベ2024事業」の補助金は、国費で予算を賄っている補助金は所得に参入しない旨を定めた所得税法第42条第1項に該当するため、決められた手続きをすると税金が免除されるかもしれません。
自分たちが受け取る補助金額は一定額を超えるのか、免税してもらえるのか等の詳しい内容に関しては、所管の税務署に問い合わせてみることをおすすめします。
出典：先進的窓リノベ2024事業｜先進的窓リノベ2024事業 よくあるご質問 全体
他の補助金制度のなかには先進的窓リノベ2024事業と併用できるものがある！
「先進的窓リノベ2024事業」と併用できる主な補助金制度は、「子育てエコホーム支援事業」です。子育てエコホーム支援事業は、新築物件を購入する子育て世帯・若者夫婦世帯と、自宅をリフォームする人を対象としています。補助対象としているリフォームの内容は「先進的窓リノベ2024事業」と共通しており、併用することも可能です。
「子育てエコホーム支援事業」以外にも、国費が使われていないものであれば、地方公共団体が用意している補助金制度にも申し込めますよ。
ただし、受け取れる補助金額の計算には要注意。重複申請してしまった場合、交付申請の無効化と返金が求められ、補助金を一切受け取れなくなります。製品の性能や工事の内容によって補助金額が変化するケースがあるため、窓リノベ事業者と相談しながら補助金制度を併用しましょう。
出典：先進的窓リノベ2024事業｜補助金の交付申請
出典：子育てエコホーム支援事業｜リフォーム 開口部の断熱改修
先進的窓リノベ2024事業をうまく活用してお得に窓をリフォームしよう！
「先進的窓リノベ2024事業」は、窓やドアをリフォームする際に使える補助金制度です。上限額200万円の範囲内であれば、対象工事をいくつか組み合わせ、まとめてリフォームできます。申請の手続きは窓リノベ事業者が担当してくれるので、専門的な知識や経験がなくても気軽に利用できますよ。
「先進的窓リノベ2024事業」の補助金を申請できる期限は、2024年12月31日まで。予算がなくなれば、期限より早いタイミングで受付が締め切られます。自宅の経年劣化や住環境が気になる方は、ぜひ先進的窓リノベ2024事業を利用して、快適な家にリフォームしてみてくださいね。
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