地域参加型の助け合いが子育ての悩みを解決! 街も人も温かい、日野市の子育て環境について解説します
住みたい街が子育てに向いているのかを測るポイントはいくつもあると思います。保育園や幼稚園の数や通わせやすさのほか、行政や自治体の子育て世代への支援が充実しているかどうかも重要なポイントです。
東京都の真ん中に位置し、首都圏の住宅エリアとして知られる日野市は、小学校や中学校の数が多いのが特徴のひとつ。市では「子育てしたいまち・しやすいまち」とスローガンに掲げ、自治体が中心となって子育て支援に力を入れており、住宅情報誌の「産みたい街ランキング(SUUMO東京市部・神奈川北西版2016年1月26日号)」では東京支部・神奈川北西エリアで32市中1位を獲得するなど、日野市は子育て世代に人気の街となっています。
今回はそんな子育てしやすい街、日野市の子育て事情について、育児の支援制度や市内の子育て関連の施設の情報を交えながら解説していきたいと思います。
豊かな自然の中ですくすく育つ 日野市の保育施設
日野市内には2021年現在、10箇所の公立保育所、31箇所の認可私立保育所、9箇所の認可保育所、2箇所の認定こども園、4箇所の企業主導型保育施設があり、多くの保育施設が揃っている街となっています。幼稚園については市立幼稚園が3箇所、私立幼稚園が8箇所設置されており、こちらも選択肢として魅力的です。
また市内には5箇所の小規模保育施設があるほか、家庭的保育事業(保育ママ)といった選択肢もあり、マンツーマンのきめ細やかな保育を望む保護者の方にとっては嬉しい選択肢ではないでしょうか。
日野市の各保育園ではそれぞれ個性豊かな保育を行っており、周辺の豊かな自然環境を活かしたカリキュラムを積極的に採用しています。例えばキッズファームを使った野菜作りや、ブルーベリー摘み、野鳥観察などのイベントを通して地域の人とのふれあいの機会を設けるなど、子どもたちの健やかな成長を育むための様々なサポートが実施されています。
もし認可保育所や認定こども園等を利用できず認可外保育施設等を利用する必要があるとなった場合でも、利用条件に当てはまれば市の幼児教育無償化制度を利用することができます。施設利用開始までに施設等利用給付認定を受けることにより、施設利用費の補助を受けることができます。
市内には8箇所の一時保育対応可能な保育施設があり、保護者の入院や通院、介護、育児疲れ解消、パート、など様々な理由で一時的に保育ができないときは、一時保育を利用することができます。
また、豊田駅から徒歩約10分の距離にある「地域子ども家庭支援センター多摩平 はぴはぴ」では、生後3ヶ月~就学前まで子どもを対象とした一時保育を行なっているほか、夜の時間帯にの一時保育を利用できる「トワイライトステイ」も行なっています。高幡不動駅すぐそばの「日野市福祉支援センター」内にある0歳児ステーション「おむすび」では、生後3カ月から1歳未満の子どもを30分単位で預かってもらえます。
そのほかにも、家庭での児童の養育が困難になった場合に、子どもを一時的に宿泊を預けることができる「ショートステイ」といった取り組みもありますので、保育園等にお子さんを普段預けていらっしゃらない方にとっては、特に安心して子育てに臨むことができるのではないでしょうか。
出典:保育園と幼稚園|日野市公式ホームページ
出典:一時的な保育|日野市公式ホームページ
2022年現在待機児童ゼロへ!
切れ目のない子育て支援を掲げる日野市
日野市では2005年より日野市子ども・子育て育児支援事業計画である「ひのっ子すくすくプラン」をスタートさせ、「子育てしたいまち・しやすいまち日野」というコンセプトで子育て支援を行っていました。現在、事業計画は3期目となっており「新!ひのっ子すくすくプラン」と改称されています。「新!ひのっ子すくすくプラン」は、子どもを取り巻く環境をより良いものにするために、保護者や地域、さらに次世代を担う若者の意識の育成も含めた、総合的な社会成長を目指しています。
この事業計画の中では多くの都市部で問題となっている待機児童に対する対策が打ち出されています。日野市では2018年からの2年間で認可保育所を計6カ所開設する等の取り組みにより保育所定員を820人増やす方針を示し、結果、2017年4月1日時点で252人居た待機児童数を、2021年4月1日には35人にまで減少させることに成功しました。
出典:新!ひのっ子すくすくプラン(子ども・子育て支援事業計画)|日野市公式ホームページ
また、日野市では在宅で子育てを行う家庭の支援にも手厚く対応しています。地域の子ども家庭支援センターが中心となり、子どもと家庭に関する総合的な相談窓口を開設。妊産婦の方や現在子育て中の保護者の方へ向け、子どものこと、子育ての悩みや不安、家庭問題などを電話や面談で相談することができます。
市内には「地域子ども家庭支援センター多摩平」と「地域子ども家庭支援センター万願寺」の二箇所の施設があり、施設内の「子育てひろば」では、子育てに関する相談のほか、様々なイベント、子育てサークル交流会などを開催しており、地域の中で子育て仲間を見つけられるような機会を提供しています。
日野市には上記の施設の他にも、「あかいやね」や、「みんなのはらっぱ」「至誠スマイル」など、児童館や公立保育園、NPO法人などが主催する「子育てひろば」があり、乳幼児と保護者が遊んだり、相談したりすることが可能です。
寝ない、食べない、泣く……など、子育てに悩みはつきものだと思います。一人で抱え込まずに外に出て人と触れ合い、同年齢のお子さんを持つママたちとの悩みを共有することで、日頃の気疲れもリフレッシュできるのではないでしょうか。各「子育てひろば」にはそれぞれに個性があり、独自のサービスも行っていますので、ご自身やお子さんの健やかな日々をキープするために活用してみてはいかがでしょうか。
出典:待機児童解消の状況等について|日野市公式ホームページ
出典:子育てひろばの利用方法について|日野市公式ホームページ
また日野市では、子育て援助活動支援のひとつとして「ファミリー・サポート・センター」事業を実施しています。「ファミリー・サポート・センター」は、保育、家事、妊産婦、高齢者といった家庭の様々な事情で手助けを必要としている人が、有償ボランティアからの支援を受けることのできる組織となっており、地域住民同士の助け合いを後押ししています。
1991年から始まった日野市の「ファミリー・サポート・センター」は、歴史ある市民の相互援助活動の会員組織で、「困ったときはお互い様」の合言葉のもと、日々、体調不良時の子どもの世話や送迎の代行、産前・産後の家事や新生児の世話の補助などのサポートを行っています。2016年11月の時点で7000人を超える会員が登録されており、地域で暮らす上での心強い味方です。
放課後の子どもが安心して過ごせる街
小学生のお子さんをお持ちの保護者。特に働きながら子育てをしている方にとっては、放課後の過ごし方は悩みの種の一つ。そんな時にありがたいのが、学童クラブや児童館です。日野市では、学校、図書館、公民館、公園などと連携し、様々な放課後支援活動を展開しています。
日野市にはいつでも立ち寄ることができる児童館が10カ所あり、こちらは0歳から18歳までの子どもとその保護者が利用できる施設となっています。子育て中のママやパパも集い、友人作りなどの交流拠点としても親しまれています。乳幼児のお子さんには保護者の同伴が必要ですが、小学生以上は子どもたちだけで利用することもできます。
10カ所ある児童館は、施設ごとに個性があり、場所も大きさも形態もさまざま。またイベントも多数行っており、乳幼児向けのイベントでは、親子向けのふれあい遊びや絵本の読み聞かせを行う「すくすくクラブ」や、屋外で外遊びや体操を楽しむ「移動児童館」などを実施。
小学生向けのイベントとしては、調理器具を使ってみたり、お菓子づくりを体験したりしながらみんなで楽しく過ごしたり、お昼ごはん作りを体験することができます。その他にも様々な工作活動や体を動かすイベントを実施しており、様々な遊びが体験ができるので、放課後の過ごし方としてありがたい存在ですね。
また日野市では、放課後の子どもたちに安全で安心な活動場所を提供するため、小学校の施設と地域の大人の協力のもと、「放課後子ども教室」事業を実施しています。
通称「ひのっち」と呼ばれるこの放課後子ども教室では、日野市各地の地域住民の協力により、市内17の全小学校を対象にして児童の居場所作りを行なっており、 子どもたちの学習や遊びといった放課後の自由な活動を通して、友達作りといった成長を育み、児童の安全な放課後活動を支援してくれます。
「ひのっち」では、日野市子育て課の審査を受けた「ひのっちパートナー」と呼ばれるボランティアスタッフが、子どもの見守りや下校時間の指導、入退室の受付などを行ってくれるほか、「学習アドバイザー」と呼ばれる、地域の遊びの達人が、工作教室や編み物教室、ミニテニスなどの活動を通して豊かな遊び場を提供してくれます。
学童クラブのように、児童厚生員が児童を預かる事業ではありませんが、ある程度大きくなってきたお子さんの放課後の遊び場として、有効に活用できそうです。
出典:児童館|日野市公式ホームページ
出典:放課後子ども教室「ひのっち」|日野市公式ホームページ
経済面の心配も助成金で解消
子育てや出産、特に初めてのお子さんという方にとっては、様々な不安がつきものです。その中にはお金の心配もあるのではないでしょうか。そんな方にぜひ活用して頂きたいのが、子育てに関する助成金です。「子育てしたいまち・しやすいまち日野」を目標に掲げる日野市では、妊婦さんや子育て中のご家族の育児を支えるため、助成金手当や、援助制度を設けています。
出産を控えたご家庭にとってありがたいのが、「出産育児一時金」制度です。出産にかかる費用をサポートするために、出産育児一時金として42万円が支給されます。残念ながら死産や流産となってしまった場合も、妊娠12週(85日)以降であれば支給されます。この制度を利用することで、事前に医療機関に支払う費用を準備する必要がなくなるため、出産費用を工面する心配をする必要もなく、安心して医療機関を受診することができます。また、かかった費用が42万円に満たなかった場合には、差額分は出産後に支給されます。
さらにありがたいのが、出産育児一時金の貸付制度があることです。これは、出産育児一時金が支給されると見込まれる被保険者(世帯主)に対して、出産育児一時金のうち33万円を出産前に無利子で貸付する制度で、貸付金は返済するのではなく、出産後に支払われる42万円から差し引かれます。申請は出産予定日の1カ月前から受け付けており、出産直前にどうしても支払う費用が必要になることがあった場合も、この制度を用いることで安心して出産を迎えることができます。
出産後の子どもの健やかな成長のために活用できる助成金もあります。「子ども医療費助成制度」と呼ばれるこの制度。対象年齢は0歳から義務教育終了の年度末までで、医療証を都内の医療機関の窓口で提示することにより、保険適用の医療費の一部を助成してもらうことができます。医療証は年齢によって2つの医療証に分けられ、 乳幼児医療証(マル乳)と子ども医療証(マル子)の2種類があります。
「乳幼児医療証」は、0歳から6歳到達後最初の年度末まで使用でき、保険診療の自己負担額(食事療養費標準負担額を除く)の全額の助成を受けることができます。所得制限はないため、申請すればどのご家庭でも制度を利用することができます。
6歳になり最初に迎える4月1日から15歳到達後の最初の年度末までは、「子ども医療証」を使用します。「乳幼児医療証」の場合と同様に、保険診療の自己負担額(食事療養費標準負担額を除く)の全額の助成を受けることができます。ただし所得制限がありますので、事前に所得制限基準額と控除額の確認をしておくといいかもしません。
また、都外や契約医療機関以外で診察を受けた際には、領収書をもらい申請書を提出すれば、後日口座振込にて助成を受けることが可能です。
一人でお子さんを育てている方に対しても、医療に関する支援制度「ひとり親家庭等医療費助成制度」があります。父母が婚姻を解消した、父母のどちらかが死亡や重度の障害を持っている等の事情を抱えた日野市内在住ご家庭が対象で、母子家庭や父子家庭等にかかる医療費の一部を助成することで、ひとり親家庭の子育てを支援しています。18歳になった年度末日までの児童が対象となっており、所得制限や社会保険に加入していること等の要件があるので、詳しい確認が必要です。
また、ひとり親家庭の子育て支援としてはその他にも、求職活動中に一時保育を利用する際に受けられる保育料の補助や、市営住宅への期限付き入居制度、母子及び父子福祉資金、女性福祉資金などの支援制度。ひとり親ホームヘルプサービスなどの支援サービスが設けられるなど、子育てに困ったご家庭を生み出さないための積極的な支援策が実施されています。
日野市ではその他にも、認可保育園に比べて保育料が高い認証保育所や保育ママ、ベビーシッター等の認可外保育施設を利用しているご家庭に対して、利用料の一部が補助される補助金制度があり、市外認可外保育施設に在籍の場合も対象となっているので、こちらも大変ありがたい制度なのではないでしょうか。
出典:ひとり親家庭等医療費助成制度|日野市公式ホームページ
出典:認可外保育施設等を利用している方への施設等利用費・補助金について|日野市公式ホームページ
子どもをすくすくと健康に育てる「食育」事業
日野市では平成20年に策定した「日野市食育推進計画」の実施にあたって、食育条例を制定しました。「市民一人ひとりが食を通じて、心身ともに健康に生きてゆく」をモットーに、食事や食物に関する知識と選択力を身につける教育や、食品の選択や安全性、表示の仕組み、さらには農業との関係を学ぶことなど地域の人々の食と健康に関する様々な取り組みを精力的に行っています。
学校給食については、日野産の野菜を給食に利用し、CO2削減にもつながる地産地消を推進しています。日野市では生産者と消費者が近い都市農業の特色を生かし、1983年からの長きにわたって、学校給食に日野産野菜を利用してきました。家や学校の周辺で栽培された「顔の見える農産物」を食べることを通じて食を大切にする子どもを育てるとしています。
また11月を「ひの野菜給食月間」として様々な催しを開催したり、調理体験や農作業体験などを通して食の重要性について学ぶ機会を設けているほか、保護者が児童・生徒が食べている給食を試食する機会なども用意されています。
出典:日野市食育推進計画 食から始まる健康づくり(平成20年3月)|日野市公式ホームページ
「日野市食育推進計画」では、家庭での食育を「食育の原点」と考え、朝食摂取を重点推進事業の一つとして位置づけています。また、テレビを見ずに朝ごはんや夕ご飯を食べる習慣を育てることで、食事を家族団らんの場にし、家族でのコミュニケーションで絆を深めることを推奨しています。
そのためにも市としては、保育園や幼稚園での食育の推進、簡単に朝ごはんが作れるレシピなどの情報提供を積極的に行っています。市立保育園では栄養士が給食の献立を作成し、子どもたちの成長に適した安心安全な食事を提供。また、提供給食のレシピや食べ方のマナー、年中行事や季節に合った食事メニューの栄養情報を発信する「しょくいくだより」の発行も行っており、ご家庭での献立にとても参考になるサービスです。
さらに日野市では、全国の方々に日野市立保育園の給食レシピを知って頂き、子育てに役立ててもらうために、栄養士が園児のために考えた給食を、日本最大の料理レシピサイト「クックパッド」上で公開。このクックパッド公式キッチンでは、保育園の献立を家庭用にアレンジした、簡単で分かりやすいレシピが掲載されています。忙しい朝や休日の献立に迷ってしまった際にも、気軽に活用できるのではないでしょうか。
また日野市では、「ベジ活350(サンゴーマル)両手山盛りいっぱいを習慣に。1日350gの野菜を食べよう。」をキャッチフレーズに食育を推進しています。妊産婦から高齢者まで、様々な世代の趣向に合った食育レシピを市のホームページに掲載しています。食育を通じて献立の栄養バランスや食品の安全性を学び、意識することで、子供だけでなく家族皆が健康で、生き生きと過ごせるといいですね。
出典:しょくいくだより|日野市公式ホームページ
出典:日野市立保育園給食の公式キッチン
地域で子どもを大切にする 子育て世帯に安心の街
日野市は安心して子どもを育てることができる地域となるべく、待機児童対策や保育の場づくり、保育の質の向上に積極的に取り組んできました。「地域子ども家庭支援センター」をはじめとした子育てをサポートしてくれる施設が多数あり、一時保育のサービスや放課後の遊び場も充実しているのは、安心できるポイントです。
自然豊かな環境ですくすくと健康な子どもたちを育てようと取り組む日野市。子育てに安心して取り組める街として、よりいっそう地域のご家族に愛され、子育て世帯にとって住みやすい街になっていくのではないかと思います。
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